こんにちは。北九州市のさっか眼科医院です。
前回は、近視の仕組みや見え方についてお話しました。
今回は、近視の進行をできるだけ抑えるためにできることについてご紹介します。
近視は、放っておくと進行する場合があります
特に成長期のお子さんは、身長と同じように眼球も成長します。
その過程で近視が進んでしまうことが少なくありません。
「まだ小さいから、様子を見よう」ではなく、早めに視力の変化に気づくこと、対応することがとても大切です。
生活習慣の見直しで、近視の進行を抑えられる可能性も
近年の研究では、以下のような生活習慣が近視の進行に影響することが分かってきています。
よくある生活のポイント
- スマートフォンやタブレットを長時間見続けない
- 30~40分ごとに遠くを見るなど、目を休める時間をとる
- 屋外で過ごす時間を意識して増やす(1日2時間以上が理想)
- 寝不足を避ける・姿勢を整えるなど、全身の健康管理も大切
日々の積み重ねが、目の健康にもつながります。
治療の選択肢について
生活習慣の改善に加えて、医療的なサポートを取り入れることも近視の進行抑制につながります。一般的な治療としては以下の通りです。
低濃度アトロピン点眼
毎晩点眼することで、近視の進行を抑えるとされている治療法です。
副作用が少なく、主に小児の近視抑制に使用されます。
※当院では、今後導入予定です。
適切な度数の眼鏡・コンタクトレンズ
見え方を改善するだけでなく、目の負担を減らすという意味でも、 合った矯正がとても大切です。
大切なのは、「今の状態を知ること」
「視力が落ちたかも」と感じたとき、もしくは学校検診などで指摘を受けたときは、まずは現在の目の状態をきちんと知ることが第一歩です。
お子さんの場合、「見えづらさ」をうまく伝えられないこともあります。ご家庭でのちょっとした様子が、サインになっているかもしれません。
「いまの視力で大丈夫?」
「このまま進行したらどうなる?」
「治療はした方がいいの?」
そんな疑問や不安も、お気軽にご相談ください。
一人ひとりに合った対策を一緒に考えていきましょう。
近視について2回にわたってご紹介しました。
次回は、近視とはまた違った特徴を持つ「遠視」についてお話しします。
見えているようで実は目が疲れやすい…そんな方は、ぜひご覧ください。